術後の痛み
インプラントの術後の痛み
インプラント手術後の痛みとして、通常、1~2本のインプラントを入れた人であれば、9割の人が痛みや腫れを感じません。
歯肉を切るので、縫った部分の違和感を感じる人もいるでしょう。痛みが出たとしても、処方された鎮痛剤を飲めば効く程度の痛みです。鎮痛剤の服用回数も、最初の1日2日は必要ですが、徐々に収まるでしょう。
ただし、患者個人や手術内容によって痛みや腫れの度合いは異なります。
人によっては、麻酔が薄れてから、だんだんと痛みが強くなり、眠れない人もいるようです。鎮痛剤も効いているのかわからず、鏡で歯茎を見てみると真っ青に腫れ上がっていたため、慌てて病院に行ったという話もあります。しかし、こういった人でも、3日経てば何事もなく仕事に出勤できたとのこと。
術後の腫れのピークは2日目、3日目です。その後、腫れは徐々に引いていきます。なぜ腫れるかというと、骨を多少削ることになりますし、手術した範囲が広ければ腫れが広がるケースもあるからです。
もちろん、手術中は麻酔を使っているので、痛み自体を感じることはまずありません。麻酔をする時にも、痛みを抑える工夫を凝らしたクリニックがありますから、過度に怖がる必要はありません。
なぜその痛みは出る?
インプラント手術をして痛みが出る原因は主に三つ挙げられます。
- 外科手術の処置による痛み
麻酔が切れて2~3日は、抜歯後のような痛みを伴うことがあります。一般的に痛み止めの薬が処方されますので、痛いと感じた場合は、医師の指示に従って服用してください。 - 骨造成による痛み
骨量が不足している人には、骨補填剤や、自家骨を移植するGBR、上顎骨の高さが足りない部分に骨補填剤や自家骨を移植するサイナスリフトなどの骨造成が行われます。こういった場合は、手術後の4~5日間、痛みや腫れが起こる可能性があります。痛み止めや抗生剤などが処方されるため、医師の指示通りの服用しましょう。 - 抜糸の痛み
インプラント手術をしてから1週間~10日後、インプラント埋入後に縫合した部分の抜糸を行います。抜糸した時に、チクチクとした痛みを感じることもあるでしょう。痛みが辛い場合は、表面麻酔という方法もありますから、医師に相談してみてください。
注意すべき痛みは?
インプラント手術をした後、多少の痛みは出てきますが、それは徐々に収まっていくものです。また、薬を飲めば効果が出る程度のものです。
しかし、以下のような痛みや症状が出た場合は、速やかに医師に相談してください。
- 痛み止めを飲んでも痛みが引かない
- 5日以上たっても痛みが続く
- 痛みがどんどんひどくなっている
- 頬のあたりがズキズキと痛み、鼻づまりや鼻から膿が出ることがある
痛みを回避するためには
患者側が注意すること
手術後の痛みを回避する場合、当たり前ですが主治医に言われたことを守りましょう。
手術後には痛みや腫れをともなうことがあるので、適度に冷やすと治りが早くなります。また、手術後は安静にすることが大切です。特に激しい運動をすると、血流が盛んになり、痛みが出たり、出血の原因になります。体が疲れると傷口の治りも遅れてしまいます。
入浴も控えた方がいいでしょう。飲酒も同様です。また、食事は指示があるまで、手術した方の歯で食べないようにしましょう。ブラッシングも、医者の指示に従いましょう。さわったり、圧をかけることも避けてください。1週間ほどは、大きな行事を入れない方がいいでしょう。
それでも避けられないトラブルとは
痛みを伴うインプラントのトラブルの事例として、インプラントの位置が不適切だった、というケースがあります。これは、手術の際、インプラントを埋入する角度や深さに問題があり、神経に触れたり傷つけてしまった結果、痛みや痺れが引き起こされるというものです。
特に下顎にある下歯槽神経と呼ばれる神経が損傷を受けた場合、顎から唇にかけて麻痺を引き起こす危険性があります。こういったトラブルは患者側では防ぎようがありません。しっかりとしたインプラント埋入技術があるクリニックを選ぶ必要があります。
免責事項
医療法人社団 明敬会
タキザワ歯科クリニック
03-3685-1444
湘南藤沢歯科
0466-37-3090
一般的な費用相場
190,000~400,000円程度(税抜)
※インプラント1本の埋入価格
【インプラント治療にかかる期間】
インプラント治療にかかる期間は、平均6ヶ月~12ヶ月。
主なデメリット
歯茎の骨の形状、神経の走り方によって受けられない人がいる。
監修者紹介

滝澤 聡明医療法人社団明敬会 理事長
滝澤理事長の運営するクリニックでは、全国のクリニックでも数少ない「全症例の9割近くをフラップレス手術で行っている」クリニックです。
患者さんのためになる施術・カウンセリングを心がけており、フラップレス手術を推進するのもその思いがあってこそ。
「医療は絶えず変化するもの。だから自分の医院の診療もその変化に必ずついていく」という考えのもと、新しい技術を積極的に取り入れています。
運営者情報
ヘルスケア編集部全研本社株式会社
歯を失った場合の治療として、主流になりつつあるインプラント治療。しかしフラップレス手術は、ネット上はおろか書籍でもまだまだ情報が少ない治療方法です。
「メスを使わないインプラント」は、我々患者にとってメリットが大きいはず。そこで当編集部は、フラップレス手術を前面に押し出している医療法人社団明敬会に取材を申し込みました。